ノモスの自動巻きはなぜ高額なのか!?


今回の店主のつぶやきは『ノモスの自動巻きはなぜ高額なのか!?』です。

ノモスはシンプルデザインで買いやすい値段の商品を提供することが創業者のローランド・シュベルトナー氏の当初の考え方でした。そのデザインはバウハウス前のドイツ工作連盟(設立1907年)※を踏襲している。しかしながら、昨今ノモスはDUW=Deutsche Uhrenwerke(ドイツ ウーレンベルク)という、自社製ヒゲゼンマイを用いる独自の調速脱進機を開発してそれを搭載するモデルを次々を発表して当初と比べて高額品が多くなってきました。

ノモススイングシステム(ノモス公式HPに詳しく掲載)

※ここでドイツ工作連盟についてのお話(バウハウスの前身となった団体)1906年、ドレスデンで第3回ドイツ工芸展が開催されたのをきっかけに、ドイツの産業育成を目指し、1907年、ミュンヘンで結成された。建築家、デザイナーらが参加し、モダンデザインの発展の上で大きな足跡を残した。ドイツ工作連盟の活動はインダストリアルデザインの始まりであった。建築家グロピウスは1919年に芸術学校バウハウスを設立したがドイツ工作連盟の理念に大きな影響を受けている。

バウハウスな奴ら(ミヤブロ)

ドイツ工作連盟のあった場所(筆者が2016年5月に訪問撮影)

正直ヒゲゼンマイまで自社で造るメーカーはあまり見かけなくて徹底している感があります。筆者が2年前(2016年5月)ノモスのグラスヒュッテ工場を訪問した時にキャリバー設計者から聞いた話は「普通の自動巻きキャリバーは輪列が5層になっており、厚くなりがちですが、ネオマティックに使われているDUW3001は5層の輪列を3層に凝縮させて、ほぼ手巻き式のノモスアルファーと変わらない薄さにした。研究開発はノモスだけでなくドレスデン工科大学と共に行い、根拠ある成果と確実な結果をもたらす時計創りを行った」と述べていました。

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ノモスのショールーム(筆者が2016年5月に訪問撮影)ネオマティックキャリバーDUW3001の厚さ僅か切手9枚(3.2MM)の厚さ(筆者が2016年5月に訪問撮影)ネオマティック搭載機種の一部

またノモスはすべてベルリンのベルリナーブラウというオフィスで、針一本から工場の建築まで自前でデザインを起こして詳細の色彩も配置してから、製造するグラスヒュッテに送っています。徹底したノモス体制を引いている専門家集団でした。

ベルリンのノモスベルリーナブラウ(筆者が2016年5月に訪問撮影)

(TSホリウチはノモス輸入された時から取扱っておりますが初期不良はほぼ0です、そして精度は一律日差5秒進みで推移しています。生産数量はメジャーブランドに比べ少なく年間3万本を超えていないと聞いています。)

2018年バーゼルニューモデルはその自動巻きDUW3001にさらにデイト機能を加えたものDUW6101を製作。これまでは0時位置リューズで往復させてデイトを進ませていた機構でしたが、リューズをデイト位置に引き出してワンタッチで進ませる、いわゆる一般的なデイト操作機構にしたものです。なんと厚さをそのままでキャリバーの外周にデイト機能を加えたため大きさはやや大きめになりましたが、新キャリバーは夜の0時位置(前後90分の間)でデイトを操作しても空回りして壊れない方式を新開発、また、デイトを逆回しすることもできる画期的なものです。

DUW6101ムーブメントの厚さは僅か3.6MM

なおかつ、グラスヒュッテと称号を得るのにはムーブメント製作の50%以上をグラスヒュッテ製でなくてはならないのですが、ノモスはそれを大きく上回る95%のパーツをグラスヒュッテで製造しています。

2018バーゼルニューモデル「ノモス・アウトバーン」一流デザイナーのヴェルナー・アイスリンガーの力作・DUW6101搭載・予価¥555,000+税 2018年7月入荷予定。(筆者が2018バーゼルワールドにて撮影)

2018バーゼルニューモデル「ノモス・タンジェント アップデイト」デイト表示がダイアル外周の赤で表示している・DUW6101搭載・予価¥460,000+税 2018年7月入荷予定。(筆者が2018バーゼルワールドにて撮影)

このように徹底的にグラスヒュッテ・ノモス工場製造のベルリンデザインを貫き、時には著名なデザイナーを招きノモス内で完結させる手法は他のメーカーでは見られません。これらノモスの自前の時計つくりから高額になってしまった感は拭えません。これまでの手巻式ノモスと別物とする考えを新たにするしかありません・・・ね!

皆様はどうお考えでしょうか!?

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